閉ざされた季節 朽ち果てた花
歴史は語るだろう
永遠の冬に屠られた 薄氷の男の物語を・・・・・・


  凍り付くような雪の降る深い森に佇む古びた小屋に、彼は一人暮らしでいた。
  冷たい石盤に、歪に欠けた石筆。
  彼は、唯、綴り続けた。
  常闇に生きる『魔女』達の物語を。

原初⇔虚無
生と死を詠い続け
輪廻⇔再生
風車を廻し続ける
不和⇔愚行
戦火の火種は燃え上がり
木霊⇔無限
歴史は繰り返されていくだろう
真実⇔忘却
人々は叙事詩を置き去りに
運命⇔終焉
永遠を求め散って逝く
万物⇔断罪
原典の罪は受け継がれ
絶対⇔欠片
軌跡は決して赦されない
確率⇔反魂
幾ら奇跡を願おうとも
有限⇔予言
預言書は死すべき物達の詩を標すだろう
七つの柱⇔七つの罪
煉獄は大罪を緋く染め
闇を冠す語り部は
賢者は楽園の鍵穴を護り
廻りゆく世界の罪を知る
死すべき物達は彼岸に楽園を求め続ける
地に蔓延る人の子は
それでも、我らは物語を紡ぎ続けるのだ
生まれ落ちて子をなして
原罪を背負うことを代償に
楽園を失った罪を繰り返すと・・・
我らは他人を愛することを知ったのだから・・・



Rolland Hallet


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